お菓子は規格品ではありません。
「ショートケーキはこういうものだ」「桜もちはこうしてつくる」という決まり事はあります。
しかし、これでなくてはいけないということはありません。
召し上がる人がおいしいと感じ、心を豊かにして頂けることが大切なのであり、お菓子はつくり手の自由な発想でつくられるものです。
お菓子は、あの小さな形の中に、つくり手の創意と工夫が満ちています。
つくり手の、「こういうお菓子がつくりたい」という想いが込められています。
多くの材料を生かし、組み合わせ、自由な発想で、様々な形とおいしいと言われる味をつくり出していくクリエイティビティが、良いお菓子づくりには欠かせない大切なものです。
自分のつくったお菓子を召し上がる方の、「おいしい」「きれい」という言葉に出会う喜びこそ、お菓子づくりの魅力といえます。
お菓子には、驚くほど多くの材料が使われていますし、また、様々な製法があります。
そうした中で、つくり手の創造性を発揮していくためには、お菓子づくりの基礎を学ぶことが大切です。
それぞれの材料の持っている良いところを生かし、組み合わせることで、ひとつひとつの材料の持っている良さを超える味を引き出していく。そのために必要な技術や製法のひとつひとつ。それらを学ぶことにより、お菓子の持つ奥深い味わいやつくり手の創造性を生かしたお菓子づくりができるようになるのです。
日本菓子教育センターの会員校では、その基礎のひとつひとつを学ぶことができます。
いま、多くの若者が、お菓子づくりを学校や職場で学んで、第一線で活躍しています。中には、お菓子づくりを研究するサークルや研修会で腕を磨く人もいます。
そうです。お菓子づくりは、召し上がる方に、笑顔と心の豊かさを生み出す仕事です。自分のアイデアや味へのこだわりを生かすことができる、誇りの持てる仕事です。